E3 2005:IGN PC Civ4インタビュー
公開:2005年05月18日IGN PCに、Firaxisのシニアプロデューサー、Barry Caudillのインタビュー記事が掲載されています。話題はもちろん、新作のCivilization IVに関して。インタビューは3ページにわたる長大なもので、新情報が大量に明かされています。また、ギャラリーには、スクリーンショットが6枚追加されました。
抜粋
概要
紀元前4000年から西暦2050年までを舞台にするというゲームの根幹は変わらない。
グラフィック・インタフェイス
Civ4ではSid Meier's Pirates!とおなじGamebyroのエンジンが使用されている。目標のひとつは世界が生きているように見せること。河川は流れ、馬・牛・象のような資源は動きまわる。「使用中」の資源は動きが変わる。移動・戦闘中のユニットの動きも、これまでにない興味深く刺激的なものになっている。
WYSIWYG的なアプローチが使用されており、たとえば不思議の存在する都市では不思議がマップ上に表示されるように、以前のシリーズではメニューや別個の画面から確認していたことがらが、マップから直接読み取れるようになった。
さまざまなツールチップやポップアップヘルプが表示されるようになっており、メインマップだけ使ってゲームをプレイするのも難しくない。真のパワーユーザーでないかぎり、別の画面に入る必要はないらしい。
文明
おなじみのフランス・ドイツ・アメリカ・中国・日本は今回も登場。これまでは拡張パックで追加されていたようなインカ・アステカのほか、まったくあたらしいマリ (Mali) 文明も追加される。出荷版のCiv4の文明数は18になるだろう。
文化
文化 (culture) はCiv4にも登場するが、役割はすこし変更されている。Civ3では、都市建設時はつねに最低限の文化圏が保証されていたが、Civ4ではそうではない。プレイヤーは文化を育てるか、さもなくば影響力で優る隣人にぐるっと包囲される危険をおかさなければならない。これにより、ルクセンブルグやスイスのような、ほかの文明の国境に周囲を完全に圧迫された国家も再現可能になる。
Civ3の娯楽スライダーバー (luxury slider) は文化スライダーバー (culture slider) に変更された。文化レベルを上昇させると、人民はより幸福になり、帝国がより多くの文化を産出する助けとなる。
Civ4では、AIはプレイヤーの国境を尊重し、さもなければ宣戦する。また、他国内を旅するために、国境解放 (Open Borders) を打診することもできる。
資源
資源のシステムは大幅に拡張された。より多くの資源が登場するほか、すべての資源が交易可能になった。大理石 (marble) の資源は不思議の生産を加速し、食糧資源はプレイヤーの都市群の総合的な衛生 (health) を向上させる。鉄や銅のような資源は、ある種のユニットの生産に必要。
食糧資源の交易は都市群の総合的な衛生に影響をあたえるが、人口成長には影響しない。(食糧生産用の都市から大都市に食糧を輸送するようなことはできない)
以前のシリーズとの違い
固定の区分けされた時代は無くなっており、この意味ではCiv4はCiv3より以前のバージョンに近いと言える。軍隊は消滅したが、ユニットのカスタム化とカウンター要素はより広範になっている。砲撃/爆撃ユニット (bombardment units) の使用法も変わり、以前のシリーズ作品複数の効果を組み合せたような働きをするようになった。
政治体制/公民
決め打ちの政治体制は存在しない。Civ4では、さまざまな公民 (civics) を組み合せて、プレイヤーの望む政治体制を作成する。たとえば、普通選挙権 (Universal Suffrage) を持つ神権制警察国家 (Theocratic Police State) や、世襲制 (Hereditary Rule) を持つ非暴力主義の奴隷制国家 (Pacifist Slave State) を作成できる。
公民には、政体 (Government), 法律 (Legal), 労働 (Labor), 経済 (Economy), 宗教 (Religion) の5つの分野があり、研究に応じてそれぞれ5つまで選択肢があらわれる。
AI指導者は好みの公民を持っており、自分とおなじものに変更するか、好みの公民を損なう選択肢の使用をやめるように要求してくることもある。
宗教
ある宗教の創始に結びついた技術を発見した最初の文明は、その宗教の聖都 (holy city) をひとつ定めることができる。宗教は聖都から周囲に普及してゆくが、速度はゆっくりである。
この過程を迅速にするために、プレイヤーは宣教師 (missionaries) を生産して、ほかの都市を宗教に帰依させるために送り出すことができる。
また、公民とおなじく、AI指導者はプレイヤーを自分の宗教に改宗しようとする。
歴史モデルの問題
(Civシリーズに登場しないか、非常に抽象的なかたちでしか登場してこなかった、奴隷制・内乱・伝染病・イデオロギーの衝突のようなデリケートな歴史現象はCiv4に登場するのかと尋ねられて)
それらの要素を軽視するつもりはない。ただ、我々は、それらの要素を成り立たせるために必要となる、より重要な問題にもっとたくさんの注意を払っている。
たとえば、奴隷制 (slavary) は公民の選択肢のひとつだが、奴隷解放 (emancipation) もまた選択肢に含まれている。伝染病 (Epidemics) は直接にはモデル化されていないが、都市の衛生を利用可能な食糧と資源に結びつけるという考えかたは、伝染病のシミュレートに近い。イデオロギーの対立は、AI指導者の個性と、指導者と特定の宗教および公民の結びつきの結果として、まちがいなく生じるだろう。
偉大な指導者
偉大な指導者 (great leaders) の概念は大幅に拡張され、偉大な預言者・芸術家・科学者のような偉大な人々 (Great People) が生まれるようになった。
偉大な人々は、技術の自動研究 (automatically researching a technology) や、不思議の生産の補助に使用できる。
戦闘システム
ユニットは別の種類のユニットに対する長所と弱点を持つ。たとえば、長槍兵 (pikemen) は騎乗ユニットに対して明確な有利を持ち、斧兵 (axemen) は特に近接ユニットに対して強い。
また、個別の攻撃値と防御値という概念を廃止して、単一の威力 (Power) という値が使用されるようになった。
ユニット数
初期のプロトタイプで、数が多いことがつねに優れているとは限らないという結論に達した。合理化を進め、新しい昇進 (promotion) システムを強調するため、我々はユニット数をいくらか削減することにした。ただし、擲弾兵 (Grenadiers) や騎馬射手 (Horse Archers), 文明固有でない戦闘象 (War Elephants) など、以前のシリーズにはあらわれなかったユニットも登場する。
昇進/ユニットのカスタム化
(アルファ・ケンタウリのようなパーツを組み合せてユニットを作成する機能はあるのかという質問に対して)
昇進は、この種のカスタム化をより流動的なやりかたで達成している。というのは、ユニットを「その場で」(つまり、昇進が得られるたびに)アップグレードでき、すべての能力にアクセスするために特定の技術を開発する必要がないからだ。
昇進の例:ジャングルまたは森林ボーナス (jungle or forest bonuses), 都市の防衛 (city defense), 都市急襲 (city raider), 側面攻撃 (flanking), または単純な威力ボーナス (power bonuses).
昇進のシステムによって、すべてを変更することなしにユニットを特殊化することができ、また状況に応じて特殊化の方針を変更することも可能だ。
技術ツリー
Civ3からの大きな変更点はふたつ。まず、技術ツリーは時代ごとに分割されておらず、プレイヤーは軍事専攻、科学専攻、均衡型など、どのようなやりかたでも自由に選択できるようになった。
また、ある技術を開発するために、その技術につながるすべての技術を開発する必要はなく、道筋をつなげるだけでよい。以前の作品では、ひとつの技術に2〜3個の技術がつながっている場合、それらすべてを研究する必要があった。
経済システム
Civ4では、ある指導者と貿易条約 (trade agreement) を結ぶと、自動的に交易路 (trade routes) が敷かれる。
また、河川も道路と同じように働き、おなじ河川に接するふたつの都市は、道路が建設されていなくても接続されたものとして扱われる。
スパイ任務と外交
(敵都市の水に毒を流すことのできたCiv2のような)テロリズム関連のスパイ任務は登場しない。ただ、スパイユニットを生産して、以前のシリーズのようにマップ上を移動させることは可能。
また、外交では、戦争中の二文明に対する和平を仲介したり、第三国にプレイヤーが現在交戦中でない相手に対する宣戦を打診できるようになった。
勝利条件
おなじみの支配 (Domination), 征服 (Conquest), 外交 (Diplomatic), 宇宙競争 (Space Race). 文化勝利 (Cultural victory) はより刺激的で面白いものに調整された。
また、パートナーと勝利を共有する同盟勝利 (Alliance victory) という勝利条件が追加された。
ゲームのペース
(ゲーム初期は飛ぶように過ぎてしまうのに、時代が進むとペースが鈍くなってしまう。これに手を入れるつもりはあるかという質問に対して)
バランス調整はつねに我々の重要課題だ。ゲームのペースに関しても手を加えている。ひとつあたらしいのは、好みとプレイ可能な時間に応じて、ゲームの速度を選べるようになったことだ。
はやい (Quick), ふつう (Normal), 叙事詩 (Epic) という3つの設定がある。「ふつう」は以前のCivとおなじくらいで、「はやい」「叙事詩」では、Civというゲームらしさをまるまる残しながら、すべての要素が短縮もしくは拡張される。
会話するアドバイザーと不思議ムービー
さまざまな場面で音声を入れるために声優を雇っている。
不思議ムービーが帰ってくる。ムービーは45種類以上。
マルチプレイ
ゲームは最初からマルチプレイを念頭にデザインされており、Firaxisのスタッフはすでに一年半以上マルチプレイゲームをプレイしている。
伝統的なターン制もしくは同時移動 (simultaneous move) ゲームを、ネットワークもしくはインターネット経由でプレイできる。インターネットでのマッチメイクにはGameSpyを使用。
ホットシート、電子メール経由、Pitboss という名前の永続型ターンサーバを利用するオプションもある。(訳注:pitbossはカジノの元締めとか鉱山の現場監督とかいう意味だそうです。賭博破戒録カイジの地下王国みたいなものか)
協力モード (cooperative mode) は、Age of KingsやWarcraft 3のようなRTSにあるのと似た機能。同じチームに属するプレイヤーは、視界や不思議の効果、研究結果を共有できる(おなじ技術を同時に研究すると、開発速度が上昇する機能もある)ほか、ユニットの交換や領地の共有が可能。あたらしい戦略や戦術がひろがる。
ツール・エディタ
Civ4はCivシリーズのなかでいちばん改造がしやすい。プレイヤーはXML形式のファイルに格納された基本的な能力値や属性を編集できる。高度な編集としては、Python経由でゲームの大部分にアクセスできるので、mod制作者はイベントを編集したり、ゲームの動きそのものに手を入れることが可能。
より高次の機能としては、経験を積んだプログラマーが非常に深くまでカスタム化を進められるようにするために、AI SDKを提供しようかと考えているところだ。
プロジェクトの人数
直接的に関わっているチームの人数は38人だが、一部を外部に委託したり、インターンの手を借りたりもしている。
ゲームの制作は約2年前からはじまっており、今年のホリデーシーズンに店頭に送りたいと考えている。
進展状況
デザイン上の観点からいえば、主要なシステムはすべて実装されており、Soren Johnson(リードデザイナー兼プログラマー)は、現在AI関連の作業におもな時間を割いている。今でも見栄えはよいが、今夏のフルテストに入るまでには、まだいくらかアートとプログラム関連の作業が必要。
その他の新作
Firaxisが出した作品は過去9年で10作だけで、たしかにこれはたるんでいると言われても仕方がない。Colonizationの続編をつくってくれという要望は数多く寄せられているが、いまのところは計画がない。
スクリーンショットから
ギャラリーの画像から読み取れる情報:
- 1枚目
都市名Novgorodなので、この文明はロシア。弓兵 (Archer) を生産中。都市の上下二本のバーは上が人口、下がユニット生産のプログレスバーか。左側の丸の内部の文字は都市の人口、右側は生産中のユニット?
- 2枚目
ピラミッド建設中の一枚絵。ボックスアートか?
- 3枚目
都市名St.Petersburg. 十字架を持った宣教師らしきユニットが見える。
- 4枚目
大地が球状に描写されており、ユニットがポップアップでスポット表示されている。ユニットのなかに蛮族らしきライオンのアイコンあり。
文明の首都では、都市の人口をあらわす印が星形になる?
ロシアのほか、読み取れる都市名はKyoto(日本)、London(イギリス)、Berlin(ドイツ)、Thebes(エジプト)、Madrid(スペイン)。
- 5枚目
これも球状マップ。一部が隠れているが、左下の都市名はPersepolis(ペルシャ)か?
- 6枚目
ラクダ射手 (camel archer) のデザイン画。

