Civ4戦略情報:ユニットの回復
公開:2006年02月08日CivFanaticsの戦略記事フォーラムから、PieceOfMind氏によって書かれたUnit Healingというタイトルの記事を翻訳してみます。ユニットの体力回復に関するルールを解説した記事。
要訳
この記事の目的は、Civ4に登場するユニット回復のすべての様相を説明することにある。よく質問される、衛生兵 (medic) の昇進を持つユニットが複数スタックした場合の治療効果はどうなるのか──といった話題を扱うものだ。
この記事では、友好文明という用語は、プレイヤーが和平を結んでいる文明を指す際に使用される。同盟文明とは、チームメイト、またはプレイヤーと恒久同盟を結んだ文明を指す。
回復適正
あるターンのあいだ、まったく移動しなかったユニットは、回復に対する適正を持つ。つまり、ユニットは、移動を犠牲にすることにより、回復を受ける権利を手に入れる。
回復適正を持つユニットは、次のターンの開始時、ほかのすべてのAIまたはプレイヤーと蛮族の行動が終了したのちに治療される。厳密に言うと、もちろん、治療されるのは損害を受けたユニットのみである。
- 行軍 (March) の昇進を持つユニットは、つねに回復適正を持つ。例外は存在しない。
- ターン中に乗船・下船 (loads/unloads) を実行したユニットは、回復適正を持たない。これには、船から船への乗船・下船も含まれる。
- 乗船・下船を実行せず、ターン中ずっと船内に格納されていたユニットは、回復適正を持つ。
- ターン中に空輸 (airlift) されたユニットは、回復適正を持たない。
- 敵から攻撃を受けたユニットは、ターン中に元の場所から移動しないかぎり、回復適正を持つ。
- ターン中に攻撃、略奪、もしくは爆撃/砲撃を実行したユニットは、回復適正を持たない。
- 航空ユニットは、ターン中に基地変更 (re-base) もしくはなんらかの任務を実行しないかぎり、回復適正を持つ。迎撃任務 (Intercept) だけは例外で、迎撃任務を遂行中のユニットは回復適正を持つ。
回復量
大部分の文書では、ユニットが回復する体力がパーセントで表示されている。たとえば、マニュアルには、衛生兵 I の昇進を持つと、同じタイルにいるユニットの体力が 10% 回復すると記載されている。この回復率とは、回復する耐久力の数をあらわしている。つまり、衛生兵 I は、10耐久力を回復させる。
ユニットの回復総量は、状況による回復・衛生兵による治療・病院による治療と、戦闘術 (Combat) の昇進による治療の総和としてあらわされる。
状況による回復
回復適正を持つユニットは、
- 敵地内では、ターンごとに 5耐久力 が回復する
- 中立領の都市以外のスクエアでは、ターンごとに 10耐久力 が回復する (注:中立領には、友好文明ではあるが同盟文明ではない文明の領土も含まれる)
- 母国/同盟国の都市以外のスクエア、またはレジスタンスが発生している都市では、ターンごとに 15耐久力 が回復する
- レジスタンスが発生していない都市では、ターンごとに 20耐久力 が回復する
衛生兵
- 衛生兵 I の昇進を持つユニットは、同じタイルに位置し、回復適正を持つユニットの耐久力を 10 ポイント回復させる。
- 衛生兵の昇進を持つユニットは、ターン中に移動してもかまわない。ターン終了時に衛生兵が位置するタイルのユニットが回復対象となる。
- 衛生兵 I の昇進を持つユニットは、もし回復適正があれば、自分自身を回復させる。
- 衛生兵 II の昇進を持つユニットは、隣接するタイルに位置し、回復適正を持つユニットの耐久力を 10 ポイント回復させる。
注:もしユニットが衛生兵 II だけを持ち、衛生兵 I を持たない場合、衛生へ意図同じタイルに位置したユニットは回復しない。
- 回復適正を持つユニットが衛生兵から受けられる治療は、ターンごとに1回のみである。
- 衛生兵 I と II を両方保有していても、同じタイルに位置するユニットの回復速度は上昇しない
- 衛生兵 I を持つ船舶(輸送用の船舶をふくむ)は、船内に格納された、または同じタイルに位置する、回復適正を持つユニットを回復させる。
- 衛生兵は陸・空・海のユニットを治療できる。
- 衛生兵は同盟国のユニットを治療できる。
病院
- 病院は、同じタイル(都市)に位置するすべての回復適正を持つユニットの体力を、さらに 10ポイント 回復させる。
- 病院は陸・空・海のユニットを治療できる。
- 病院は友好国・同盟国に所属する、すべての回復適正を持つユニットを回復させる。
- 都市でレジスタンスが発生している場合、病院の効果は発揮されない。
戦闘術 IV と戦闘術 V
- 戦闘術 IV の昇進と回復適正を持つユニットが中立領または友好領に位置する場合、追加で 10耐久力 が回復する。
- 戦闘術 V の昇進をと回復適正を持つユニットが敵領土内に位置する場合、追加で 10耐久力 が回復する。
昇進時の回復
ユニットが昇進を選択すると、100耐久力に到達するのに必要な耐久力の50%がその場で即座に回復する。回復量は小数点第1位で切り捨てされる。
たとえば、耐久力21のユニットが昇進すると、
21 + (100 - 21) * 0.5 = 60.5 = 60
となり、昇進後のユニットの耐久力は60になる。
昇進はユニットの回復適正に影響しない。つまり、昇進による回復と、ターン開始時の回復は別物である。
その他
アップグレードは、ユニットの耐久力を回復させない。しかし、威力 (strength) のベース値が上昇するので、画面に表示されるユニットの現行威力は上昇する。
ユニットの回復は、耐久力が100(または0)に到達した時点、または移動などにより、ユニットの回復適正が失われた時点で終了する。耐久力97のユニットの移動が終了するまでには、あと1ターンの期間が必要である。
回復の計算式
回復式には、位置 (Location), 衛生兵 (Medic), 病院 (Hospital), 戦闘術 (Combat IV/V) の4つの変数が登場する。
回復適正を持つユニットの耐久力を X, 回復する耐久力量を P とすると、
P = min(100 - X, L + M + H + C)
であらわされる。
注:min(100 - X, L + M + H + C)は 100 - X と L + M + H + C のどちらか数の小さいほうを選択するという意味。
ここで、
敵地内では L = 5 中立領もしくは友好領(都市以外)では L = 10 母国または同盟国領(都市以外)、または、 レジスタンス中の都市では L = 15 レジスタンス中ではない母国・同盟国・友好国の都市では L = 20
ユニットを治療可能な衛生兵がいる場合 M = 10 いない場合 M = 0
ユニットが病院の建設された都市に位置する場合 H = 10 それ以外の場合 H = 0
戦闘術 IV を持つユニットが、中立領もしくは友好国領に位置する場合 C = 10 戦闘術 V を持つユニットが、敵領土内に位置する場合 C = 10 それ以外の場合 C = 0
である。回復適正を持つ耐久力 X のユニットは、次のターンの開始時に、耐久力 X + P まで回復する。
ユニットが完全に回復するために必要なターン数を N とすると、
N = ceiling[(100 - X) / (L + M + H + C)]
である。L + M + H + C はどのような場合でも決して 0 にならず、0 < X =< 100 なので、この式はつねに成り立つ。
注:ceiling[(100 - X) / (L + M + H + C)]は、(100 - X) / (L + M + H + C) 以上の最大の整数の意味。
このNの値は、ゲーム内で「ユニットが完全に回復するまでのターン数」として表示される値と等しい。ただし、ユニットが回復適正を持たない場合でも、回復適正を持つ場合と同じ N の値が表示されることに注意。回復適正を持たない場合、実際に必要なターン数は N + 1 となる。
昇進の回復式
昇進による即時回復の効果は、次の式であらわされる。耐久力 X のユニットが昇進したとき、回復する耐久力量を P とすると、
P = floor[(100 - X) * 0.5]
である。昇進による回復効果は即座に適用され、回復適正の有無を問わない。つまり、昇進後の耐久力は、 X + floor[(100 - X) * 0.5] ということになる。
注:floor[(100 - X) * 0.5]は、(100 - X) * 0.5 の小数点以下の値を切り捨てるという意味。
考察
- ユニットの耐久力が5以下である場合、敵地での回復には20ターンが必要になる。これは回復に必要なターン数として最大のものである。
- 衛生兵が同行しており、ユニットが回復適正を持ち続けた場合、回復に7ターン以上が必要になることはない。(最低でもターンごとに15耐久力が回復するので)
- 戦闘術 IVの昇進を持たない場合、ユニットが最速で回復するのは、病院が建設された母国または友好国の都市に位置し、自国または同盟国の衛生兵による治療を受けられる場合である。(ターンごとに40耐久力。最大でも3ターン)
- 戦闘術 IVの昇進を持つ場合、ユニットの回復速度は、自国の都市よりも友好国の都市にいる場合のほうが速くなる。
- ターンごとに回復できる耐久力が最大になるのは、戦闘術 IV を持つユニットが、病院が建設された友好国の都市で、自国または同盟国の衛生兵による治療を受けた場合である。この場合、都市から +20, 衛生兵から +10, 病院から +10, 戦闘術 IV から +10 で、ターンごとに50耐久力が回復し、どんな傷も最大2ターンで回復が終了することになる。
- 行軍の昇進は、衛生兵用のユニットにとってはだいたいにおいて無用である。この昇進は、治療を受ける側のユニットにこそ必要なものだ。行軍の昇進を持つユニットに衛生兵の昇進を持つユニットを同行させれば、敵地で移動しながらでも治療を進められる。
- 友好国領内に損害を受けたユニットがいる場合は、ユニットを友好国の都市に入れるとよい。回復に関しては、友好国の都市は自国の都市と同じくらい有用である。

