Civ4戦略情報:デモグラフィック画面の意味
公開:2006年03月21日CivFanaticsのCiv4戦略記事フォーラムに、Robi D氏がThe inner workings of the Demo screen explainedというタイトルの記事を投稿しています。[F9]でアクセスできるデモグラフィック画面に表示される数値の意味を解説した記事です。
要訳
1. グラフ
表示可能なグラフは6種類。
- ゲームスコア──各ターンに獲得した得点の総計
- GNP──各ターンに産出されたGNP
- 生産物 (Mfg. Goods)──各ターンに産出された生産物
- 農産物 (Crop Yield)──各ターンに生産された農産物
- 軍事力 (Power)──各ターンごとの兵士の総計
- 文化 (Culture)──各ターンに都市から産出される文化の総計
2. デモグラフィック画面
GNP
GNP(Gross National Product, 国民総生産)は、ターンごとに産出される生の商業値 (commerce) から、都市・公民・ユニットの維持費などの支出を引いたものである。生の商業値とは、市民が労働中のタイルすべてと宮殿、都市交易から得られる金貨アイコンの合計である。聖都や、市場や銀行のような都市施設からの商業は含まれない。
[F2]画面に表示される商業と収入 (income) は、改善によるボーナスを適用後の値である。商業欄に表示される研究費も、大学などの効果が適用された後の値になる。しかし、[F1]画面の金貨アイコンの欄に表示されている数字は、都市が産出する生の商業値である。この値を合計して支出を差し引いた値がGNPになる。つまり、高い収益をあげ、研究もうまく進めていながら、GNPが負の値を示すという状況もおおいにあり得るということだ。
生産物 (Mfg. Goods)
生産物は、ターンごとの生の生産力に、都市改善の効果を適用した値の総計である。生の生産力とは、タイルと専門家から得られるハンマーを合計した値である。GNPとは違い、生産物は鍛冶場や工場のような都市施設の影響をふくむ。
[F1]画面のハンマー欄の数値を合計すると、生産物の値を導くことができる。
農産物 (Crop Yield)
農産物は、労働中のタイルからターンごとに産出される食糧アイコンの数の合計である。
軍備 (Soldiers)
この数値はさまざまな因子から導かれる。まずはじめに、この数値はプレイヤーの持つユニットの総数ではない。ユニット数が0であっても、軍備の欄に 100,000 以上の値が表示されることもあり得る。
因子1 ‐ 人口ポイント
都市の人口2ポイントにつき、1,000軍備ポイントが加算される。つまり、
- 人口1 = 軍備 0
- 人口2 = 軍備 1,000
- 人口3 = 軍備 1,000
- 人口4 = 軍備 2,000
といった具合いだ。
因子2 ‐ 技術
一部の技術(大部分は軍事関連だが、それ以外のものも含む)を研究すると、軍備ポイントが上昇する。技術と軍備ポイントの関連にはよくわからないものもあり、たとえば職業軍人 (Military Tradition) の軍備ポイントは 0 なのに、狩猟 (Hunting) の軍備ポイントは 2,000 だったりする。ポイントをあたえる技術は以下の通り。表に登場しない技術の軍備ポイントは 0 である。
| 軍備ポイント | 技術 |
|---|---|
| 2,000 | 帆走 (Sailing), 狩猟 (Hunting), 採鉱 (Mining), 畜産 (Animal Husbandry) |
| 4,000 | 同業組合 (Guilds), 車輪 (Wheel), アルファベット (Alphabet), 天文学 (Astronomy), 鋳造 (Metal Casting), 羅針盤 (Compass), 建設 (Construction), 鋼鉄 (Steel), 無線通信 (Radio), 人工衛星 (Satellites) |
| 6,000 | 数学 (Mathematics), 化学 (Chemistry), 内燃機関 (Combustion), 弓術 (Archery) |
| 8,000 | 核分裂 (Fission), 飛行機 (Flight), 青銅器 (Bronze Working), 機械 (Machinery), 流れ作業 (Assembly Line) |
| 10,000 | 騎乗 (Horseback Riding), 鉄器 (Iron Working), 砲術 (Artillery), 産業主義 (Industrialism), ロケット工学 (Rocketry) |
| 12,000 | 火薬 (Gunpowder), 施条 (Rifling) |
因子3 ‐ 都市施設/不思議
技術の発見同様、一部の都市施設と不思議も軍備ポイントを増加させる。都市施設の場合、施設1つにつきそれぞれポイントが追加される。たとえば、城壁 (Walls) は 2,000 ポイントなので、城壁5つで 10,000 軍備ポイントが追加される。不思議は1つしか建設できないので、ボーナスが重なることはない。
| 軍備ポイント | 都市施設/不思議 |
|---|---|
| 2,000 | 城壁 (Walls), 城塞 (Castles), 乾ドック (Dry dock), 鍛冶場 (Forge), 工場 (Factory) |
| 4,000 | 兵舎 (Barracks), ラッシュモア山 (Mt. Rushmore), 赤十字 (Red Cross), 溶鉱炉 (Iron Works) |
| 8,000 | 英雄叙事詩 (Heroic Epic), チェチェン・イツァ (Chichen Itza), スコットランド・ヤード (Scotland Yard), ウェスト・ポイント (West Point) |
因子4 ‐ ユニット
最後に、ユニットによって追加される軍備ポイントはユニットの種類によって異なる。たとえば、戦士1体は 1,000 軍備ポイントだが、剣士1体は 3,000ポイントを追加する。面白いことに、ユニットの経験は軍備ポイントに影響をあたえない。また、斥候・労働者・宣教師・スパイは軍備ポイントを持たない。
| 軍備ポイント | ユニット |
|---|---|
| 1,000 | 戦士 (Warrior), ケチュア戦士 (Quechua) |
| 2,000 | 斧兵 (Axeman), 槍兵 (Spearman), 弓兵 (Archer), 戦車兵 (Chariot), ガレー船 (Galley) |
| 3,000 | 剣士 (Swordsman), 重装歩兵 (Phalanx), 散兵 (Skirmisher), 重戦車兵 (War Chariots), 不死隊 (Immortal), 騎馬弓兵 (Horse Archer), カタパルト (Catapult), キャラベル船 (Caravel) |
| 4,000 | ジャガー戦士 (Jaguar), 近衛兵 (Praetorian), 鎚鉾兵 (Maceman), 長槍兵 (Pikeman), 長弓兵 (Longbowman), 石弓兵 (Corssbowman), ケシク (Keshik), 戦闘象 (War Elephant), ガレオン船 (Galleon) |
| 5,000 | 侍, 連弩兵 (Cho-Ko-Nu) |
| 6,000 | マスケット兵 (Musketman), 騎士 (Knight), フリゲート艦 (Frigate), 甲鉄船 (Ironclad), 輸送艦 (Transport) |
| 8,000 | 銃士 (Musketeer), ラクダ弓兵 (Camel Archer), コンキスタドール (Conquistador), カノン砲 (Cannon), 駆逐艦 (Destroyer), 潜水艦 (Submarine) |
| 10,000 | ライフル兵 (Rifleman), 擲弾兵 (Grenadier), 機関銃兵 (Machine Gun), 航空母艦 (Carrier) |
| 12,000 | 赤服兵 (Redcoat), 騎兵隊 (Cavalry), 戦艦 (Battleship) |
| 15,000 | コサック兵 (Cossack), 戦闘機 (Fighter), ジェット戦闘機 (Jet Fighter), 爆撃機 (Bomber) |
| 16,000 | 歩兵 (Infantry) |
| 18,000 | 海兵隊 (Marine) |
| 20,000 | SAM歩兵 (SAM Infantry), ガンシップ (Gunship), 野戦砲 (Artillery), ステルス爆撃機 (Stealth Bomber) |
| 22,000 | 海軍特殊部隊 (Navy SEAL) |
| 25,000 | 戦車 (Tank) |
| 30,000 | パンツァー (Panzer), 機械化歩兵 (Mechanized Infantry) |
| 40,000 | 現代戦車 (Modern Armor), ICBM |
国土面積 (Land Area)
国境内の陸タイル数 * 1,000. 海タイルはカウントされない。
人口 (Population)
都市の人口の総計。都市画面で都市名の上にマウスを乗せると、都市の人口が表示される。たとえば、1人口ポイント = 1,000人、2人口ポイント = 6,000人、3人口ポイント = 21,000人 といった具合い。これらの人数を総計したものが人口として表示される。
支持率 (Approval Rate)
都市の産出する幸福アイコンの総数 を、幸福アイコンの総数 + 不幸アイコンの総数 で割ったもの。ゲームの開始時点、幸福アイコンも不幸アイコンも存在しない場合には、支持率は 50% になる。幸福/不幸アイコンの総数は、[F1]画面から確認できる。
平均寿命 (Life Expectancy)
衛生 (Health) アイコンの総量 を、衛生アイコンの総量 + 不衛生アイコンの総量 で割ったもの。ゲーム開始時点のデフォルトは30歳。
輸入額/輸出額 (Imports/Exports)
都市交易によって自国の都市が得た商業の総額が輸入額であり、相手側の都市が得た商業の総額が輸出額になる。輸入額/輸出額 は、輸入額を輸出額で割って得られた比率である。輸入額と輸出額のどちらか、または両方が0である場合、比率は1になる。
こういう計算方法なので、デモグラフィック上では、輸入額/輸出額が 12/2 の文明が 155/35 の文明を上回ることになる。現実的には後者の方が優れていることは言うまでもない。
3. 戦略的な意味
デモグラフィックに表示される数字は、どれひとつ取っても、自分の帝国がほかの文明と比べてどうであるかをあらわしている。だが、本当の使い道がわかるのは、すべての数字を合わせて見たときだ。
たとえば、ゲームはうまく進んでいるのに負の値が表示されているときなどは、GNPなどなんの役にも立たないように思えるかもしれない。たしかに、GNPそのものは経済の好不調についてなにも語っていない。しかし、GNPは、プレイヤーまたはライバルの経済がどれだけ脆弱であるかを如実に語っている。ある文明のGNPが低いか、または負の値を取っている場合、その文明の市街 (town) を略奪してまわるか、経済の拠点となっている都市を占領すれば、彼らの経済構造を完璧に破綻させることができる。そこで、食糧や生産力にくらべてGNPが低い文明を探すのが良いことになる。たとえ短期集中的には強力に見えても、彼らの経済基盤の弱さがやがて足腰に来るだろうからだ。
農産物と生産物は、ゲーム初期、都市が数個しかない場合に特に有用である。対戦相手が軍事ユニットと人口成長のどちらに重点をおいているのか、すぐに判断できるからだ。ゲーム後半でも、いくぶん分かりづらくはなるものの、やはり傾向を読み取ることは可能である。また、ある文明の農産物と生産物の情報、そしてその文明の相対的な位置を総合すると、たとえ地図上で明らかになっていない場合でも、その文明の領土がどのような形状をしているのかを推察できる。
支持率と平均寿命は、ほかの文明の将来的・潜在的な成長能力を測るという点で重要である。これらの数値が高いということは、市民を不幸または不衛生にすることなく、都市の人口ポイントを追加できる余地が十分にあることを意味するからだ。この数値が50%前後であれば文明は限界に達しているという意味だし、50%以下であれば限界を突破していることになる。あるいはその文明は脆弱な状態に陥っているのかもしれない。また、文明の支持率と平均寿命、農産物の値がすべて高い場合、その文明は専門家に重点をおいている公算が高い。
最後に、軍備ポイントと軍事力の数値は、敵の戦力を考察するうえではあまり当てにならない。実際の力と潜在的な力を同一視しているようにも思える。そこで、実際の調査が重要になる。対戦相手が高い数値でカウントされている理由は、技術や都市施設のせいかもしれないし、古いユニットを大量にため込んでいるせいかもしれないからだ。
いちばん良いのは、国境解放条約を締結して、相手国内を実際に視察してまわることだろう。そうすれば、高いポイントを得ている理由や、戦争をしかけて勝利できるか否かを判断できる。表面上はなにも変化がないのに突然軍備ポイントが上昇した文明を見つけて、彼らが実際の脅威になる前に叩く──といった有効活用も可能だろう。プレイヤーが情報の読みかたを理解してさえいれば、デモグラフィック画面に登場する数値はみな、とても有用な道具となる。

